横目で見てもわかる赤い首筋、汗ばんで熱い身体。 風邪を引いたのかもしれない。 心配して一騎が覗き込むと、総士は潤んだ目で一騎を見つめた。<br>「総士、大丈夫か?とにかく、横になれよ。 俺、遠見先生呼んでくるから!」<br>ぐったりしている総士を半ば引きずるようにベッドに連れて行きながら、一騎は内心、総士がこんな状態なのに、どうして誰も気づいてやらないんだ、と腹を立てていた。 一方で総士が周囲に隠してここまで帰ってきたことも想像していた。 つまり総士は真っ先に一騎に頼ったのだ。 ならば自分が助けてやらなければ。 使命感に燃え、一騎はベッドに蹲る総士にそっと毛布をかけようとした。<br>「総士、辛そうだ......。 熱があるんだな」<br>熱が高いのだろう。 潤んだ目がぼうっとこちらを見上げてくる。<br>「すぐ何とかしてやるからな。 何か欲しいものあるか?」<br>「かずき......」<br>「うん?」<br>ふと、総士が唇を震わせる。 一騎は耳を傾けて、よく聞こえるよう顔を近づける。 その瞬間、毛布を握っていた手首をむんず、と掴まれた。 一騎が状況を理解する間もなく、次いで勢い良く引っ張られると、油断していた一騎の身体は、呆気なくベッドに転がっていた。 あまりに勢い良く引き倒されたので、視界がグルン、と一回転し、頭がくらくらするくらいの眩暈を覚えた。 なにが起こったんだ。 ...
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