タイのサッカー(2)
2014-04-27 11:28:16
テーマ:ブログ
前回、タイのサッカーのレベルはまだまだ、と言いましたが、だからと言って簡単に活躍できるリーグではありません。
まず大きな違いが、外国人枠が7人ある、ということです。これは登録が7人、というだけで、出場できるのは3人+1人(アジア枠)なんです。つまり、試合に出るには7人の外国人の中での争いになります。Becにも、FWにナイジェリア人とホンジュラス人、MFに下地(元鳥栖)とガーナ人とフランス人、DFにコンゴ人と僕とフルに7人登録されています。更に契約はあってないようなもので、僕が1月に来たときにいたメンバーからすでに3人変わっています。また、6月にはまた2人登録の変更が認められているので、そこでまた振るいにかけられます。
ちなみに、来年から、タイリーグもJリーグと同じように登録が3+1(アジア枠)+1(ASEAN枠)になる、と言われているので、今度はタイに来るのがより難しくなるかもしれません。
また、Jリーグでプレーするのと大きな違いは、外国人としてプレーする、ということです。いくら日本のサッカーの方がレベルが高い、と叫んでも、僕が今プレーしているのはタイリーグです。タイの選手に基本的な要求を理解してもらいながら、今の状況で結果の出せる方法を選ばなければいけません。
例えば、「ここは後ろをカバーしてるはず。」と思ってもしてもらえてなかったり、「ここでパスを受けてくれるだろう。」と思っても動いてくれなかったりするわけです。そこでいちいち文句を言っても解決しません。彼らは彼らで(良くも悪くも)小さい頃から培ってきたものがあるわけで、それを根底から変えるのは不可能だからです。そのため、プレーの選択も日本にいるときと微調整する必要があります。彼らの視点に立ち、どのような微調整が必要か、想像することが必要です。日本人の当たり前は、海外では当たり前ではないんです。
結局、何事もバランスが大事だと思います。
僕は練習からみんなに強調することを、いくつかの守備における約束事と局面で戦うこと、そしてプレーを止めないこと、に限定しています。これらはサッカーをする上でどこに行っても間違いなく必要なことだと思います。そのため、僕のあだ名が「Don't stop」だった時期がありました(笑)。僕は練習から激しくプレーするし、口うるさくてめんどくさいと思われていると思います。でも、少しずつ、特に若い選手に変化が見られてきました。
僕はシーズンの終わりに、やり続けたからこそ得られる充実感を、みんなと一緒に分かち合えることを夢見ています。
さて、今日はリーグの第10節。頑張ります。