あたしはわいわい盛り上がるみんなに曖昧に笑いながら、真花ちゃんの言葉を思い出す。付き合った日に手を繋いでキスをして、一週間後にうにゃうにゃ。あたし、黒崎くんと、付き合おうって言われた日に手を繋いで、別れ際キスをされて、2日後には、もう、その、う、うにゃ……そのようなことになった。それに、よく思い返してみれば、一度も好きって言われたことないのでは……?井上のことずっと考えてた、付き合ってくれって言われて、あたしは、黒崎くんのことずっと好きだったから嬉しいって言ったけど、黒崎くんは……。キスしてもうにゃうにゃしても、無言、だし。<br><br>「織姫?もう戻ろう?」<br>「えっ、あ、ああ、うん!」<br><br>気付くとみんなもうお弁当箱をしまって、教室に戻ろうとしていた。あたしは慌てて片付けて、みんなの後ろについて教室に戻る。廊下でも、黒崎くんには会えなかった。でも、それでよかったのかも。だって、もしかして黒崎くんはあたしの体だけ、とか、考えてるの、知られたくないから。<br><br><br><br><br><br>「…………井上、体調がすぐれないのか?」<br>「えっ!?」<br>「確かに、ずっと浮かない顔だね。今日は家でゆっくりしてた方がいいんじゃない?」<br>「そんなことないよ!それに今日あたしの家の番だし、2人なら全然気兼ねしないし!!それより今日は何食べる!?!?」<br><br>たまに一人暮らし同士で誰かの家に集まってご飯を食べる日。食材を買おうと寄ったスーパーで、心配そうに覗き込んできた茶渡くんと石田くんに、ガッツポーズをしてみせる。2人は顔を見合わせると、しんどくなったらいつでも言ってくれと気遣ってくれた。やさしい。でも、まさか黒崎くんがあたしの体目当てかもしれなくて、もういっそそれでもいいかななんて考えちゃってるけど、今のペースで受け入れてると黒崎くんが大学落ちちゃうからどうしよう、なんて悩んでるなんて言えない……言えるはずないよね……。
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